諏訪神社

徳島市南佐古三番町21(平成19年3月28日)

 この神社は眉山北麓に鎮座しており、境内の裏からは眉山へのハイキングコースも有るようです。地域の方達からは「佐古のお諏訪さん」と呼ばれ親しまれている神社です。入口前を流れる佐古川に架かる諏訪橋を渡り、狛犬の重量感に驚きつつ、江戸時代から残る急な石段を息を切らしながら登りきると、遠くは阿讃山脈まで、又、眼下には徳島市の町並みを見渡せました。又、十二社詣りの一社でもあります。

 御祭神:建御名方神
 由緒:天正13年(1585)に蜂須賀家政公が豊臣秀吉の命を受け、徳島城を築城した時、この地に遷座されました。城の守護神として崇敬篤く、数ある城下の神社の中でも特に「渭津五社随一」とたたえられました。
 阿波の国では「十二社詣り」が行われていましたが、「由来記」によると、「十二社は名方郡(旧徳島市、名東、名西郡)の崇敬特に篤き著名の大社にして十二社は天神七代地神五代の数に當り天の七生地の五行年に十二月日に十二時又十二支皆おのづからそなはれる数にして萬事成就の形にて此の数によって定め奉つ道程二百七十丁余と古昔此の社に月々参詣すれば諸願成就なると伝えられ諸人盛んに参詣し社頭は殷賑を極めた」とあります。
 十二社とは
御七社
  宅宮神社・ 徳島市上八万町
  国中神社・ 徳島市一宮町
  一宮神社 ・ 徳島市一宮町
  天石門別八倉比売神社 ・ 徳島市国府町矢野
  白鳥神社・ 名西郡石井町白鳥
  大御和神社・ 徳島市国府町府中
  八幡神社 ・ 徳島市国府町井戸
市中五社
  諏訪神社・ 徳島市南佐古町
  春日神社・ 徳島市眉山町大滝山
  四所神社・ 徳島市福島町
  八幡神社・ 徳島市伊賀町
  金刀比羅神社・ 徳島市勢見町
のことで、この諏訪神社は市中五社の中でも、一番の崇敬を受けていたのでしょう。

神社入口 境内への階段
入口の年代不明狛犬。大きさといい、太めの容姿といい、
見るものを圧倒する、存在感有り有りの狛犬です!!。
吽には角があり、眼には黒い石か、象眼のようなものが填め込んであり、とても目立ちます。
耳垂れ太めの、中年のおじさんとおばさんのような雰囲気を持っていて(私達のような感じ?)、
阿吽で鬣や尾の変化が付けてあり、工夫の跡が見られます。
狛犬の拡大写真はこちらで
拝殿 真っ赤に塗られた本殿
明治15年生まれ、境内の出雲丹後狛犬。
阿は口中に玉を含み、吽には前脚にぶら下がった子狛がいます。
(明治15年(1882)3月吉日建立)
昭和13年生まれ、徳島型というのでしょうか?
石材の角を利用した尖った顔つきの狛犬です。
これも随分と横長の眼には、黒い石か、象眼のようなものが填め込んであり、
阿は尖った口先に玉を咥えています。鬣の毛並みを丁寧に彫ってありますね。
(昭和13年6月建立)
珍しい力士の絵馬 境内からは、徳島市の町並みを
眼下に見渡せました。