諏訪神社

那須郡那珂川町富山(平成19年4月8日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 神社は、那須黒羽茂木線を北上、那珂川の富谷橋の手前を右折した富山地区にあります。神社への道は、かなり狭いです。昭和10年に奉納された、ちょっと変った形の水盤に沢水が引き込まれていました。
狛犬の年代は不明でした。裏に何か書いて有るのですが、見えないのです。本殿も立派なようですが、これも見ることは出来ません。神社の近くには、アズマイチゲ、ニリンソウが咲いていました。

 この社は茨城県との県境に近い旧馬頭町の27号線から富山川に沿って東に行き、国道293号線に抜ける道路から富山川を渡ったところに鎮座しています。
 主祭神:建御名方命
 例祭日:毎年10月の第1日曜日
 由緒:江戸時代初期、寛永18年(1641)に松野村の二荒山神社から分霊勧請されたと伝えられています。信州諏訪神社の分霊を祀り、以来郷の鎮守として大切に保護されてきました。当地は入山新田あるいは入山と呼ばれ、水戸徳川家の所領で、葉たばこ・紙漉・絹織物の産地として繁栄しました。
 町指定文化財となっている本殿は、厚板造り出し屋根の一間社流造で、彫刻で埋め尽くされているようですが、残念ながら現在は鞘堂に納められ拝見することは出来ません。この本殿の建造は江戸時代後期と考えられていますが、平成3年に、本堂・鞘堂・拝殿の改修が行われました。
 例大祭に奉納される「ささら舞」の起源は不明ですが、言い伝えでは寛永12年(1635)頃と言われており、県無形民俗文化財に指定されています。この舞は、栃木県内に広く分布する関東型の1人立3匹獅子舞にユーモラスな道化踊り、スッコとフクベの踊りが加わった風流系の芸能で、2匹の雄獅子が一匹の雌獅子を争奪する様子をコミカルに表現します。雄獅子を誘発する道化役として、ひょっとこの面をかぶった「スッコ」二人と「フクベ」一人の計3人が、3匹の獅子をリードしながらユーモラスに舞います。スッコは竹で作った楽器の一種「ササラ」を持ち、フクベは腰にひょうたん(ふくべ)をさげ、先を赤い紙で覆った長さ約1m程の「サンショノボウ」を持ちます。スッコがささらを持って舞うので、ささら舞と呼ばれています。演目は、渡り拍子、入羽、花籠まわり、山蔭で、各項目をニワ(庭)と呼んでいます。(とちぎ観光センターHPより)

神社入口と朱の両部鳥居
参道脇の木々の緑が清々しい雰囲気を一層助長しているようです。
沢水が引き込まれている
自然石の船形水盤
境内の様子 拝殿
拝殿の社額 本殿鞘堂
建立年代不明の熊のような面差しのボリューム感溢れる狛犬です。
阿吽が逆で、招き猫のように、手前の上げた手の下に玉が置かれています。
吽は何か紐のような物を咥えています。
それと、こんなに長い尾を持った狛犬は初めてお目にかかりました。
渦を巻いたり捻れたりしながら、太く平たく長く背中に張り付き、首の直ぐ下まできていますね。 
アズマイチゲの群落です。
漢字では東一華と書かれるキンポウゲ科の多年草です。白く花のように見えるのは花弁ではなく萼片で、一本の茎に一つの花を咲かせるので一華と呼ばれているのだそうです。
神社近くに咲くニリンソウ。
一本の茎に二つの清楚なお花が仲良く咲く様は、その花言葉「仲良し・友情・協力・可愛い」の如く、「皆さん仲良くしましょうね。」と私語いているように思われます。