星の宮神社

真岡市中(平成18年8月19日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 神社は、二宮宇都宮線を北上、左に少し入った中地区にあります。もう少し大きな神社を予想していたので、通り過ぎてしまいました。これも予想していなかったのですが、石造りの社殿です。多分、狛犬だと思いますが、一つは表情も分らないくらいです。もう一方は、もう「石」という状態でした。本殿は、市の文化財に指定されています。

 本殿覆い屋新築記念碑には『当神社は、約370年前の寛永元年(1620)建立されたと伝えられ、主祭神は、盤筒男命、盤筒女命で、本地仏は虚空菩薩であることから、一般的には虚空蔵様と称されてきました。
 口伝によると、最初の修復が正徳4年(1714)に、また、記録によると明治3年(1989)9月に第二回目の修復が行われており、平成元年には真岡市の文化財として指定を受け、当集落の氏神として、守り継がれてきた、総石造りの貴重な民族文化遺産であります。
 当集落は「北中里」という正式な名の外に「北の島」という呼名もありますが、これは恐らく、鬼怒川の河川の島状の土地に集落があったことから称されたものかと思われますが、時として清流鬼怒川が、台風等による洪水、氾濫し、被害を受けた村人たちは、水害等から集落を守るため、水の神である水速女命を主祭神とする水神神社、及び天の神である星の宮神社を勧請し、素朴な祈りをささげたことでありましょう。(抜粋)』とあります。

神社遠景 社殿右脇の仏像三体
大変珍しい、市指定有形文化財の石の社殿。
案内によると約370年前に建立されていたようです。私は石の社殿というと、
明治36年に作られた大田原市鎮座の西郷神社(小松寅吉と小松亀之助父子製作)を
思い出しますが、こんなに前から大きな石の社殿は造られていたのですね〜。
石の社殿を守るこれまた石くれのような狛犬。
左の狛犬は微かに口を開けているように見えるので阿でしょうか。
上向きで耳垂れ、細い目、ホンワカと優しい表情が読み取れます。
もう一体は身体の後ろ半分しか残っておらず、狛犬かどうかも分かりかねる状態ですが、
それでも大事に社殿前に置いてくれている、氏子さんの物を大事にする精神と優しさも、
感じ取ることが出来ます。
社殿左側の庚申塔、猿田彦神、稲荷社