建武中興十五社
建武中興十五社とは、後醍醐天皇の建武中興に尽くした、南朝側の皇族、武将などを主祭神とする15の神社である。これらの神社は「建武中興十五社会」を結成している。
後醍醐天皇による建武の中興は、それまでの武家中心の社会を天皇中心の社会に戻そうとしたものであった。これは、明治維新によって江戸幕府から実権を取り戻し明治政府を樹立した明治天皇にとって意義深いものであり、明治以降、建武の中興に関った人々を祀る神社がその縁地などに作られた。
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明治維新の原動力となった尊皇攘夷。攘夷はこの際無視。尊皇は水戸光圀が編纂を命じた大日本史にその元があるようです。「覇」を卑しみ「皇」を尊ぶこの思想は武家政権と一体化した北朝を嫌い、南朝を正統としました。その為、明治の王政復古とともに太平記に登場する、南朝の英雄達を顕彰する必要があったと思われます。建武中興十五社として、その多くは明治の始めに創建され、後醍醐天皇を祀る吉野神宮は官幣大社。親王を祀る鎌倉宮・金崎宮・井伊谷宮・八代宮は官幣中社。その他の忠臣達を祀る、別格官幣社として位置づけされました。
今上天皇は勿論北朝。御心の内は複雑かも知れません。北朝の英雄達もお祀りした方が公平かも知れません。
神社名 | 住所 | 御祭神 | 創建 |
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霊山神社 | 福島県伊達市 | 北畠親房・顯家・顯信・守親 | 明治14年 |
鎌倉宮 | 神奈川県鎌倉市 | 護良親王 | 明治 2年 |
小御門神社 | 千葉県成田 | 藤原師賢 | 明治15年 |
藤島神社 | 福井県福井市 | 新田義貞 | 明治 3年 |
金崎宮 | 福井県敦賀市 | 尊良親王 | 明治30年 |
井伊谷宮 | 静岡県浜松市 | 宗良親王 | 明治 6年 |
結城神社 | 三重県津市 | 結城宗広 | |
北畠神社 | 三重県津市 | 北畠顕能・親房・顕家 | |
阿部野神社 | 大阪市阿倍野区 | 北畠親房・顕家 | 明治15年 |
四條畷神社 | 大阪府四條畷市 | 楠木正行 | |
湊川神社 | 兵庫県神戸市中央区 | 楠木正成 | |
吉野神宮 | 奈良県吉野郡吉野町 | 後醍醐天皇 | 明治25年 |
名和神社 | 鳥取県西伯郡大山町 | 名和長年 | |
菊池神社 | 熊本県菊池市 | 菊池武時・武重・武光 | |
八代宮 | 熊本県八代市 | 懐良親王 |
三重県津市・北畠神社の建武中興十五社会一覧