柿本人麿神社に居る享保3年生まれの狛犬。頭には大きな窪みがあり、顔は平たく潰れた感じですが優しく、阿は玉を持ち、少し舌が出ています。耳が垂れ、鬣はクレオパトラカットから少しカールが入ってきました。尻尾も渦巻きと直毛で背中に張り付いています。

阿吽が反対で、阿は角、吽は宝珠を付けています。力強い前脚、目を覆うように豊かな眉毛と大胆に大きく流れる鬣と尾、ドッシリと落ち着いた安定感のある江戸流れ狛犬です。江戸の石工の最も水準が高かった時期に作られた逸品といえます。

境内社・護国神社前の昭和期の狛犬。悪魔のような耳を持ち、4本の牙が見えます。
阿は玉を持ち、吽は爪先立ちした子狛を連れています。