大山祇神社

佐渡市相川下山之神町(平成19年4月30日)

 この神社は31号線から相川高校方面に入り、高校前を過ぎて尚も進み、八幡宮を左に折れると左側に鎮座しています。嘗て佐渡金銀山が華やかりし頃は、その総鎮守として多いに崇敬されていたようですが、私達が参拝した時には、参道脇や石段・境内には雑草が伸び放題で、やや淋しい気持ちになりました。境内には、無形文化財「やわらぎ」の標柱が立っていました。

 御祭神:大山祇命、木花咲耶姫
 例祭日:7月26〜27日(鉱山祭)
 境内社:稲荷神社
 由緒:通称「山の神」の名で呼び親しまれている神社です。慶長10年(1605)大久保長安により、銀山の総鎮守として建立された官営社で、同12年(1607)大山祇命を勧請しました。明治時代には旧縣社となっています。古くは祭日に、大神楽や能が上納されていた能舞台は如何なる理由かは不明ですが、明治20年代には無くなり、近くの教寿院に新しい舞台ができました。
 現在神事芸能として奉納されている「やわらぎ」は、何時頃から始められたかは不明ですが、この芸能は、山の神様の心を「なごめ」「やわらげる」とともに、硬い金銀坑の「やわらかさ」や、豊かな鉱石(金銀鉱)の採掘を祈る、鉱山の祝歌といわれています。(佐渡の社参照)

社号標「縣社 大山祇神社」 神社入口と素木鳥居
境内への階段
階段下にいる大正5年生まれの構え獅子
構え獅子というと江戸風の精悍で動きのある狛犬を想像しますが、この子達は爪先立ちはしているものの、獅子頭のような横広顔の愛嬌者で、余り闘争心は持ち合わせていないようです。阿は口中に玉を含み、吽は岩と一体になった玉を持っています。尾は渦巻き型の俵を5個積み上げた中央から狐のような太く短い尾を真っ直ぐ立たせています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(大正5年(1916)7月建立)
大きく立派な拝殿
拝殿内の様子

拝殿内に架かっていた天保4年(1833)奉納の
市指定民俗文化財・七福神演能絵馬
佐渡奉行所の地役人七人の名が墨書されています。
境内社・稲荷社の入口と社殿
お稲荷さんの神使い・狐さん
吽の顔が欠けていますが、「ごんぎつね」の様に優しい顔つきの可愛い狐さんです。