外宮から頓宮へ(表参道左側境内社等)

 西大門から下るとすぐに右側に下る石段があり、末社:亀山神社が鎮座しています。そこから又石段を上がり直すと摂社:国指定重要文化財・若宮神社が祀られており、若宮神社から左手に下りると下宮が鎮座しています。
 上宮、下宮ともに、向かって左手から一之御殿、二之御殿、三之御殿と
並んでおり、上宮は国家の神として、下宮は民衆の神として機能してきたようなので、上宮だけの参拝では片参りになってしまうので、是非とも両宮の参拝をお薦めしたいと思います。下宮は上宮の煌びやかさとはうって変わって静かな佇まいの境内で、私としては下宮参拝の方が落ち着いた心安らかな感じがしました。
 下宮から表参道に戻ると、右手菱形池の畔に絵馬殿が建っています。絵馬殿からぐるっと反時計回りに菱形池の畔を歩いていくと、太鼓橋の向こうの菱形池中の島に能楽殿と木匠祖神社があり、その東の別の中の島には水分神社が祀られているのですが、とうとう雨模様になってきたのでこの日は此処でお終い。
 次の日の早朝に頓宮の参拝をさせていただきました。

上宮・西大門から下ります。
末社:亀山神社(大山積命、祭典日・1月20日)
上宮が鎮座されている小椋山は亀山といい、亀山の山神を祀る神社です。
摂社:国指定重要文化財・若宮神社
(大鷦鷯命(仁徳天皇) 大葉枝皇子・小葉枝皇子 隼別皇子・雌姫皇女、祭典日・3月17日、毎月1日15日)
天長元年(824)同7年、御神託があって、仁壽2年(852)に造営使を派遣して造営創祀されました。
若宮神社の灯籠の脚の部分は狛犬が支えています。

下宮(げぐう)入口 八幡鳥居
下宮への参道途中にある県指定有形文化財・高倉
寄棟造り桧皮葺の倉で、慶応元年(1865)復興、昭和16年修築。
下宮神門
下宮三御殿 拝所と回廊
 下宮は、嵯峨天皇の弘仁年間(810年代)勅願によって造宮使を差し遣わされ、社殿が創建され、上宮の分神を鎮祭しました。ここに、宇佐神宮は上下御両宮の御鎮座となり、御造営は官営で行われてきました。古くから下宮は、御炊宮(みけみや)ともいわれ農業と関係が深く、日常の祭祀、とくに国民一般の祈願や報賽が行われてきました。 
一之御殿(八幡大神)
二之御殿(比売大神)
三之御殿(神功皇后)
下宮境内にある兆竹 境内の様子
上宮に続く参道に建つ八幡鳥居
絵馬殿
康和3年(1099)に太宰大弐・大江匡房卿の建立した大弐堂がありましたが、明治元年(1868)この絵馬殿に建てかえられました。
絵馬殿後ろにある菱形池で咲く大賀蓮
菱形池
中の島と能楽殿
菱形池・中の島にある能楽殿へと続く趣ある小道
能楽殿
菱形池・中の島に鎮座する木匠祖神社参道
木匠祖神社(手置帆負命、比古狭知命) 入口と社殿

頓宮参道の様子 頓宮遠景
頓宮(とんぐう)入口
七月末、八月上旬毎年行われる神幸祭に、三日二夜の間御滞在になる御旅所に当る社殿です。昭和の御造営前は、大鳥居の外側にありましたが、昭和御造営に臨み、応永年間の頓宮旧蹟に復されました。昔の造替の時の上宮、下宮、若宮の頓宮は、当時の各社殿に準じ大体同じで、大きな規模であったことが古図に残っています。
頓宮社殿 正面と側面