杵築社

大分市永興1986(平成20年7月25日)

東経131度36分19.58秒、北緯33度13分3.88秒に鎮座。

 この神社は上野台地に建つ大分市美術館のちょうど崖下あたりに鎮座しています。東側は開発され新興住宅地となっていますが、この社の辺りは鬱蒼とした森になっており周囲とは隔絶された景観となっています。又、社地と細い道路を挟んだ反対側の竹藪下には、鎌倉時代から室町時代の製作と推定される市指定史跡、磨崖仏・伽藍石仏があります。

 御祭神:大己貴命
 例祭日:3月21日・春祭、7月21日・例大祭、12月21日・秋祭
 由緒:由緒は不明ですが、江戸時代寛永年間(1624)島根県杵築大社(現在の出雲大社)の分霊を勧請しました。大友氏時代まではこの一帯に太平寺という寺院(天台宗と伝えられる)が勢力をはっており、町名として現在も残っています。境内地に隣接して伽藍石仏があり、昔は寺院(ガラン)があったので、この社は今でも通称「ガランさま」と呼ばれています。
 明治六年村社に列しました。

神社入口
飾り結びの〆の子が可愛い注連縄
拝殿正面 拝殿全景
拝殿天井絵 本殿覆い屋
本殿 左右から
木鼻、組木、脇障子の彫刻など丁寧に造られています。
本殿覆い屋内にいる狛犬
阿吽共に小さな突起があり、正面の顔つきは、お伽噺に出てくる桃太郎や金太郎のように眉毛をきりっと上げて、若々しく溌剌としています。鬣は短く二段に縦ロール、尾は短めで先が分かれ、お尻に張り付いています。
狛犬の拡大写真はこちらで
末社 境内裏側にいらっしゃる仏様
ご神木

伽藍石仏の三つの石窟
鎌倉時代から室町時代の製作と推定される磨崖仏です。大友氏時代まではこの一帯に太平寺という寺院(天台宗と伝えられる)が勢力をはっていましたが、この伽藍石仏はその寺院ゆかりのものでした。
左の石窟には仏像は残っていません。 中央の石窟の阿弥陀如来坐像には
彩色がかすかに残っています。
右側の石窟の阿弥陀如来坐像です。