八幡神社

岡山市北区大内田557(平成21年8月22日)

東経133度50分51.98秒、北緯34度37分36.77秒に鎮座。

 この神社は山陽本線・庭瀬駅の南西約1.65km、西は工業団地、東には集落という小丘の中腹に鎮座しています。この集落の道路が狭く、入口が非常に分かりづらいので、あちこち探し回ったあげくどうしても見つからず、農作業をしていた方にお聞きし、やっと辿り着くことができた神社です。とても親切なその方は「道が狭いから車では入れないよ、ここに置いていって良いよ。神社はえらく高いところにあって坂道や石段でたいへんだよ。」と教えてくださり、帰りがけにご挨拶をしたら「ご苦労様だったね、チョッと待ってて。」といって、ご自分の畑から収穫したばかりのキュウリを沢山下さいました。こういう旅先でのご親切は身にしみて嬉しく、穫れたてのキュウリは何も付けずに頂いても大変美味しく、一度に岡山県人の株が上がってしまいました。
 参道入口は消防団の建物があるところから反対側の山側に向かって入ります。突き当たりに注連柱が建ち、そこから坂道や石段を上がること約110m、その間参道左側には秋葉神社が祀られています。境内入口にも注連柱が建ち、石畳の参道奥、拝殿前には天保13年生まれの狛犬がいます。唐破風付きの拝殿奥には流造りの本殿が建立され、境内社として木山神社が祀られていました。
 境内入口左に「天満宮参道」の案内があります。石段を上がっていくと鳥居が見え、その後の参道両脇には焼けた倒木が転がり、焼けただれた地肌が見え、焦げ臭い匂いまでします。「何があったんだろう?」と思いつつも境内から約100m位登ると、天満宮は周囲をコンクリート塀に囲まれ、綺麗な社殿がきちんと祀られていました。(あとで前述の叔父さんにお聞きしたところでは、この山火事は今年の連休当たり夕方5時頃の出火だそうで、里からは黒煙と激しい炎が見えたそうですが、幸いにも鎮火作業が早かった所為で里に被害はなかったそうです。)

 御祭神:品陀和気命
 祭礼日:1月2日・新年祭、10月体育の日・例祭
 境内社:秋葉神社、木山神社、天満宮
 由緒:由緒沿革は不詳であるが、昔は多数の信者があって、特に境内天満神社は郡中一円が信徒で池田家の崇敬が殊に篤かった。毎年6月24日の祭典には領主の代参があり、今も天神祭の別称として上祭(オカミマツリ)の名が残っている。維新前の祭事が厳重に執行されていたことを物語っている。
(「岡山県神社庁公式サイト」より)

参道入口
参道入口に建つ注連柱 参道の様子
石段参道と明神鳥居
未だ石段の参道が続きます
石段参道左側に祀られる秋葉神社
鳥居には「三社」、社殿には「秋葉神社」と書かれています。
境内入口
境内の様子
拝殿前、天保13年生まれの狛犬
基本的には浪速狛犬の造りなのでしょうが、顔つきや尾の感じが違います。若々しく可愛い丁寧な彫りの狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(天保13年(1842)8月吉日建立)
拝殿
本殿
境内社:木山神社
境内社:天満宮
境内入口左に「天満宮参道」の案内があります。夫が未だ狛犬の写真を撮影中だったので、一人で行ってみることにしました。案内に従って石橋を渡り、石段を上がっていくと鳥居が見えました。この時点で参道であることが確認できたわけですが、その後、参道両脇には焼けた倒木が転がり、焼けただれた地肌が見え、焦げ臭い匂いまでします。「何があったんだろう…?」と考えながら尚も上がっていくと、右手には仏像が祀られ、石段の上には社殿の屋根らしき物が見えてきました。境内からは100m位の登りなのですが、一人で心細いのと、周囲の景色が異様だったので、随分長い時間歩いていたように感じました。天満宮は周囲をコンクリート塀に囲まれ、類焼は免れたようで、綺麗な社殿がきちんと祀られていました。