八幡神社
大和郡山市豊浦町159(平成23年1月6日)
東経135度46分53.41秒、北緯34度37分49.6秒に鎮座。
この神社は249号線、近鉄橿原線、JR関西本線が三角形に交わる中央当たりに鎮座しています。
神門は神社の脇に造られ、正面は塀で遮られて入れません。神門から入るとちょうど正面にご神木が二本聳えており、参道は左側に付けられています。狛犬が護る割拝殿に入ると、参道奥に、安土桃山時代に建立された見世棚造の社殿二棟を並べて一つの屋根に収めた、特異の形式の本殿が建立されています。その周囲に境内社が数社祀られ、その他割拝殿左右脇にも大きめの境内社が二社祀られています。
この社の例祭には、お仮屋およびお渡りの神事「遷し廻し」の伝統が継承されていたのですが、残念ながら平成17年の祭事を最後に廃止された様です。
御祭神:誉田別命、三筒男命
祭礼日:3月・祈年祭、6月30日・夏祭、10月・例祭、12月・新嘗祭
境内社:稲荷神社、琴平神社、平明神社、若宮神社、諸神社、杵築神社、春日神社
由緒:古くから八幡宮又は大宮と呼ばれ崇敬されている。本殿は県指定文化財となっている。末社:稲荷神社、琴平神社、平明神社、若宮神社、諸神社、杵築神社、春日神社がある。例祭の宵宮には篝火を焚いて氏子の子供による相撲を行い、小餅二個づつ与えた。これを宮相撲と呼んでいる。又本殿は昭和52年5月20日奈良県指定文化財(建造物)三間社流造り桁行2.67m、梁行0.90m程の小社正面千鳥破風は本瓦葺き。当社の創立は明らかではないが、現本殿は見世棚造の社殿二棟を並べ中間をはさむ相の間として、一つの屋根に収めた特異の形式である。向拝中央柱間は高欄を設け、両脇の縁に対応させ、向拝虹梁を欠いているのも二社並立の名残の形式からと考えられている。細部は絵様彫刻や極彩色で装飾し室町時代末頃の作風を残す社殿である。
秋の例祭には当家の屋根にお仮家(神を祭るため竹の枠に杉皮と杉の小枝で造った仮の神殿)を載せ、深夜に当家と相当家が手拭で口を覆い祭神の移し回しをする。当家は宵宮まで祭神を祀る。宵宮には、当家の家に氏子が集まり、宮司のお祓いを受け、五色の御幣を挿頭(かざ)した大竹を当家と相当家が一本担いで先導し氏子が本社殿へお渡りをする。(このお渡りは、従来は本宮に行われていた。)その深夜には、当家と相当家が手拭で口を覆い裸足で餅稲穂を各々一把づつ頭に乗せてお宮へ行き、その餅稲穂を本社殿の屋根に放り投げ祭神を本宮に移す。その後お仮家をお宮の竹藪へ移しに行くという神事が例年続けられている。
さらに12月に新嘗祭、3月に祈年祭、6月30日に夏祭りが行われる。
台輪鳥居と割拝殿 |
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割拝殿から本殿への参道の様子 |
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県指定文化財・本殿
安土桃山時代に建立された、見世棚造の社殿二棟を並べ中間をはさむ相の間として、一つの屋根に収めた特異の形式。 |
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