鴨都波(かもつば)神社

御所市宮前町513(平成23年1月7日)

東経135度44分8.44秒、北緯34度27分26.13秒に鎮座。

 この神社はJR和歌山線・御所駅の南南西約500m、高田署分庁舎前に24号線に面して鎮座しています。
 入口に立つ台輪鳥居を潜ると神橋が架かり、参道脇には紫陽花が植えられています。境内は静かではありますが、明るく広く、ベンチまで置かれ、良い季節には市民の憩いの場所となるのでしょう。境内左には神農社等の境内社と社務所が配され、大きな千鳥破風が付けられた妻入りの拝殿の後ろに中門、透かし塀があり、中に千鳥破風・唐破風付き入母屋造りの豪華な本殿が建立されています。本殿右にも境内社が数社祀られています。
 又、東参道入口、拝殿前、本殿前に石造狛犬が、本殿縁に木製神殿狛犬がいて、狛犬ファンにも大いに楽しめる神社です。
 町中の神社ですが、推定樹齢350年のご神木・いち樫を始め、大樹が聳える大きな森を持つ、静かで心地よい神社でした。

 御祭神:積羽八重事代主命、下照姫命、配祀:建御名方命、大物主櫛玉命
 祭礼日:元旦祭・1月1日、節分祭・2月3日、夏祭り・7月16日、秋祭・10月体育の日
 境内社:天神社、猿田彦神社、火産霊神社、祓戸神社、神農社、八坂神社、稲荷神社、笹神社
 由緒:鴨都波神社が御鎮座されたのは、飛鳥時代よりもさらに古い第10代崇神天皇の時代であり、奈良県桜井市に御鎮座されている「大神神社」の別宮とも称されています。
 おまつりされている神様は、「積羽八重事代主命」(つわやえことしろぬしのみこと)と申され、大神神社におまつりされている「大国主命」(おおくにぬしのみこと)の子どもにあたる神様です。国を守る農耕の神様として大変崇められ、宮中におまつりされている八つの神様の一神でもあります。
 また、一般的には「えびす神」という呼称で、商売繁盛の神様としても有名です。
 そもそもこの葛城の地には、「鴨族」と呼ばれる古代豪族が弥生時代の中頃から大きな勢力を持ち始めました。
 当初は、「高鴨神社」付近を本拠としていましたが、水稲農耕に適した本社付近に本拠を移し、大規模な集落を形成するようになりました。そのことは、本社一帯が「鴨都波遺跡」として数多くの遺跡発掘によって明らかになっています。
 彼らは、先進的な優れた能力を発揮して、朝廷から厚く召し抱えられました。そのような「鴨族」とのかかわりの中から誕生した本社は、平安時代には名神大社という最高位に列せられた由緒ある名社であります。
 年中行事では、「夏季大祭(7月16日)」、「秋季大祭宵宮(体育の日の前々日)」の「ススキ提灯献灯行事」、秋季大祭本祭の「神輿渡御行事(体育の日の前日)」が有名です。
 なお、「ススキ提灯献灯行事」は平成12年に奈良県指定無形民俗文化財になっています。
 また、本社所有の「鴨都波神社祭礼渡御図絵馬」は平成8年に奈良県指定有形民俗文化財になっています。
(「鴨都波神社公式サイト」より)

 式内社(名神大社)で、旧社格は県社
 積羽八重事代主命(事代主)と下照姫命を主祭神とし、建御名方命を配祀する。
 葛城氏・鴨氏によって祀られた神社で、高鴨神社(高鴨社)・葛城御歳神社(中鴨社)に対して「下鴨社」とも呼ばれる。事代主神は元々は鴨族が信仰していた神であり、当社が事代主神の信仰の本源である。大神神社(奈良県桜井市)に祀られる大国主の子に当たることから、「大神神社の別宮」とも称される。
 下照姫命については、事代主とともに祀られることに疑問があることから、元は別の神が祀られていたものとみられる。当社の古い社名は「鴨弥都波(かもみつは)」であり、「鴨の水際(みづは)の神」と解せる。当地は葛城川と柳田川の合流地点であり、元々は水の神を祀っていたものとする説がある。また、事代主の妹である高照姫命が祀られていたのが下照姫命と混同されたとする説もある。
 社伝によれば、崇神天皇の時代、勅命により太田田根子の孫の大賀茂都美命が創建した。一帯は「鴨都波遺跡」という遺跡で、弥生時代の土器や農具が多数出土しており、古くから鴨族がこの地に住みついて農耕をしていたことがわかる。
 延喜式神名帳では「鴨都波八重事代主命神社 二座」と記載され、名神大社に列している。延喜式巻三「臨時祭」では「鴨神社 二座」と記されている。
 大正10年(1927年)に県社に列格した。
(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

24号線からの入口に立つ台輪鳥居
鳥居に掛かる額 社号標
神橋
参道の様子
境内の様子
拝殿前、明治34年生まれの丸尾タイプ
厳ついけれど愛嬌のある顔で、太めの体が好きです。
狛犬の拡大写真はこちらで
(明治34年(1901)6月建立)
拝殿
中門と透かし塀
透かし塀内にいる堂々とした浪速狛犬
狛犬の拡大写真はこちらで
千鳥破風・唐破風付き入母屋造りの豪華な本殿
本殿縁に居る木製神殿狛犬
逞しい狛犬で、目には玉眼が填め込まれていたのでしょうか?大分窪んでいます。
狛犬の拡大写真はこちらで
境内社:祓戸神社
境内社:稲荷神社
稲荷神社の神使い・お狐様
境内社:神農社
社号標には「神農薬祖神」とあります。
境内社:天神社
境内社:猿田彦神社
境内社:火産霊神社
遥拝所
拝殿左の社殿 神饌殿?
推定樹齢350年のご神木・いち樫
参道脇の鎮守の杜
東参道入口にいる招魂社系狛犬