遠近宮(おちこちのみや)

北佐久郡軽井沢町長倉借宿(平成18年9月3日)

 この神社は国道18号線の借宿東信号から南に入り、突き当たりを右折すると右手に鎮座しています。借宿は古くは「遠近の里」と呼ばれましたが、これは伊勢物語の歌にちなんで名づけられたものだそうです。
 案内には、「御祭神は磐長姫命。創建は不詳ですが、古来より当地区の産土神で、借宿地方開発の当初守護神として奉祀されました。
 信濃なる浅間の山に立つ煙 遠近人のみやはとがめん(伊勢物語)
という在原業平作の有名な歌にちなんで名づけられたものと思われます。
 磐長姫命は浅間山の守り神であり、富士山の木花咲耶姫命の姉君で、長寿健康の守り神であり又特に安産の守護神として御神徳が高いのです。」とあります。
 都育ちで京都のなだらかな山並みを見慣れた業平にとっては、山頂から噴煙をたなびかせる荒々しい浅間山の様子に、さぞや驚愕し畏怖の念を覚えた事でしょう。
 境内には山岳信仰の盛んだった証のように、御嶽山神社、三笠山大神、八海山大神の石碑がありました。又、遠近宮社叢は町指定天然記念物(樹木)となっており、特にシナノキが多いのが特徴だそうです。

神社入口 社号標
一の両部鳥居 二の明神鳥居
横に広い拝殿 拝殿内の様子
本殿覆い屋 境内の様子
森の中に末社があります
三笠山大神、御嶽神社、八海山大神入口と石碑
道祖神 境内左手の神池