諏訪神社

仙台市青葉区上愛子塩柄(平成19年7月23日)

 この神社は仙山線・愛子駅の南約900mに鎮座しています。道路に面した朱の鳥居から綺麗に整備された参道が続き、二の鳥居からは豊かな鎮守の杜の中の石段を上がります。境内の入口には長床(割拝殿)が立ちはだかるように建ち、長床の中央を通る石段を上がると、県指定 有形文化財の本殿が現れます。本殿は左宮、中宮、右宮に分れる三社造で、長い間、覆堂をかけて保護してきたので保存は良好の様です。ここにも仙台型の狛犬と昭和12年生まれの面白い大口狛犬がいました。

 御祭神:建御名方命
 例祭日:4月29日・例大祭
 由緒:国分一の宮であり、仙台市青葉区で一番の古社で、国分33ヶ村の総鎮守です。延暦年代(782〜826、桓武天皇の時代)に修験道の山岳信仰により山神社の祠が西山(御殿山)山頂に祀られていたものを、文治年中(1185〜90)に源頼朝が平泉の藤原泰衝を討伐した際、この社に祈願し戦勝を得たので、家臣伊沢(留守)四郎家景に命じ、社殿を造営し建御名方命を祀り、改称したものとされています。その後、康正元年(1457)国分氏が西山より現在地に遷座したと伝えられています。

神社入口 社号標
「県重要文化財 国分一宮 諏訪神社」
愛宕神、馬霊神社、
国分一宮諏訪神碑
参道の様子と二の鳥居、
豊かな鎮守の杜
階段下の山神碑 境内への石段
長床前にいる昭和12年生まれの大口狛犬
平面顔で、三日月のように大きく避けた口が印象的な狛犬です。恐そうな中にも、面白みが感じられます。身体はずんぐりと太めで、鬣、尾は太いストレートヘアーです。
狛犬の拡大写真はこちらで
(昭和12年(1937)3月18日建立)
長床(割拝殿)
宝暦7年(1757)生まれのパンチパーマ狛犬
太白区向山・虚空蔵堂の狛犬と同系統ですが、2年後建立のこの狛犬は、マントヒヒ顔から大分狛犬っぽい顔つきに変わってきています。前足は左右が殆ど揃って置かれ、尾は狐の尻尾を短くしたような感じです。
狛犬の拡大写真はこちらで
(宝暦7年(1757)3月12日建立)
県指定 有形文化財・本殿
三間社流造、素木造、屋根はこけら葺。三社造といわれ、左宮、中宮、右宮に分れています。古来から覆堂をかけて保護してきたので、保存は良好で、建築年代は宝永2年(1705)頃と考えられています。康正3年、永禄2年、元亀2年、慶長3年、元和9年、寛永12年、寛文2年、元禄6年、宝永2年、享保4年、文化10年、慶応元年の棟札が残っています。
天満大自在天神等の末社 梵鐘
境内には百合の芳香が漂っていました