松尾神社

山鹿市菊鹿町木野2860(平成24年4月6日)

東経130度46分43.97秒、北緯33度0分29.27秒に鎮座。

 この神社は菊池市から37号線で北上し、菊鹿町木野の交差点で196号線を右折すると、250m程で神社が見えてきます。
 入口には台輪鳥居が立ち、石垣の上には大きな楠や仁王像が見えます。石段を上がると二の鳥居が建立されており、その前後によく似た造りの石像狛犬がいます。又、楼門内には色彩豊かな狛犬二対と、肥前と一般の組み合わせの石像狛犬が一対、仲良く左右に並んでいます。
 境内に入ると正面に妻入りの拝殿、透かし塀内に本殿が建立され、又、「本分にわか」が奉納されるのでしょうか?舞台も設えられています。その他、境内社も数社点在しています。
 更にこの社では、松尾大社からの遷宮を祝って、25年に一度行われる伝統ある「遷宮祭」が続けられていて、平成18年3月には、鎮座1200年大祭も併せて執り行われたようです。「遷宮祭」は、25年ごとに氏子が神殿から御神体を約1.5km離れた御旅所まで運び、再び神殿に納めるという地域ぐるみの伝統行事で、行列の長さが1kmにも及ぶ盛大な祭礼のようです。
 特に、古来より酒造家の信仰が厚く、現在でも酒造りの神様として酒造会社などが多く参拝する神社ですが、その崇敬の厚さが社全体から感じられる素晴らしい神社でした。

 御祭神:大山咋神
 祭礼日:春祭(大祭)・3月29日、夏越祭(中祭)茅の輪斎火神事・7月29日、秋祭(大祭)・11月29日、他に月次祭 歳旦祭 祈年祭 大祓 風鎮祭等多数の祭典あり
 境内社:若宮神社、阿蘇神社、事代主神社、八柱神社・十二神社、猿田彦大神
 由緒:創立 平安朝初期 第五十二代平城天皇大同2年
 山城国(現京都府)葛野鎮座松尾大社の御分神城野郷に下ります途中棚を釣って祀ったと云う釣棚(稲田村庄鶴田)木野川を渡って初めに祀ったと云う輿掛松の旧蹟あり 式年遷宮では鶴田に御旅される

社頭
神社入口
入口に立つ一の台輪鳥居 鳥居に掛かる額
石段参道
石段参道脇の石垣上に居る狛犬
建立年代不明で、大きな垂れ耳、大きな奥目。長い寸胴体形で、やや腰を浮かしています。垂直に立つ前肢と水平に伸びる後肢は古さの証明の様に見えますが、如何なのでしょうか?
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石工・仁平作の仁王像
石段上の二の台輪鳥居 鳥居に掛かる額「松尾宮」
楼門前にいる建立年代不明の狛犬
石垣上に居る狛犬と特徴が「そっくり」さんですが、こちらの方がやや細身に出来ています。
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楼門
楼門内にいる彩色豊かな狛犬・其の壱
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楼門内にいる彩色豊かな狛犬・其の弐
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楼門内にいる狛犬・其の参
石像狛犬ですが、どう見ても血縁関係は無い様に見えます。左側の狛犬は肥前狛犬進化形ですし、体格が良く丸い動物顔の右の狛犬は、体表を白く塗られた為「シロクマ」さんの様に見えます。
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境内の様子
妻入りの拝殿
拝殿目貫彫刻・二匹の亀蛇
拝殿木鼻
拝殿内の様子
透かし塀と本殿
舞台

境内社:若宮神社
境内社:阿蘇神社
境内社:事代主命
境内社:八柱神社・十二神社
猿田彦大神

県指定天然記念物のご神木・大楠
県指定天然記念物のご神木・大楠
夜泣貝(写真・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)
ご神木の大楠には夜泣貝が住み着いており、夜泣きをする赤ちゃんの枕の下に入れると、夜泣きが治るという云い伝えがあるそうです。因みに夜泣貝は三種(ナガニシ系(海産)・キセルガイ系(陸産)・ウミウサギ系(海産))あり、この社にいるのはキセルガイ系です。広島県では夜泣貝(ナガニシ)を珍味として食している様です。ほろ苦く、でも美味しいそうですよ。