別宮(べっく)八幡宮

南国市岡豊町八幡(平成23年3月28日)

東経133度37分40.4秒、北緯33度35分40.46秒に鎮座。

 この神社は384号線沿いに表参道の入口があります。地元人ではない私達はここから境内まで距離・約400m、高低差・約180mの石段参道を息を切らせながら上がりましたが、境内に到着してガックリ。境内裏側には自動車道が付けられ、拝殿横には車が置かれ、氏子さんがお掃除をしていらっしゃいました。歩くのがお好きな方は私達と同様に表参道を行かれるのがよろしいかと思われますが、足弱の方は詳細な地図を御覧になってからの参拝をお奨めします。
 384号線沿いの参道入口には一の鳥居と狛犬が建立され、参道を塞ぐように置かれている磐座?を回り込むと二の鳥居。其の後しばらくは平坦な参道を行きますが、200m程進むと石段の参道に変わります。ここからが難行苦行…石段数にするとたった275段しかないのですが、昔からの自然石が並べられた登りにくい段々の上に、境内が見えてくる終盤近くになると急登となり、又、単に石を適当に並べた滑りやすい急坂状態になっているので、ここで今日一日分の殆どのエネルギーが消耗されてしまいました。昔の人々はこんな道のりを歩いてきて尚かつすぐに元気に祈願が出来たのでしょうか?…恐るべし…(というか、私が体力なさ過ぎ?)。その石段の途中左右には、境内社の恵美須神社、山の神様が祀られています。
 境内に上がると拝殿前には南国らしい蘇鉄の木があり、大きく落ち着いた拝殿と、その後ろに、彫刻が施された三間社流造の本殿が建立され、合社も祀られています。
 身体的にはとても疲れた参拝でしたが、広大な社域の中に、よく手入れされた参道、境内、社殿などが見られ、心情的には気持ちの良い参拝が出来る素晴らしい神社でした。

 この社に案内は無く、詳細は全て不明ですが、土佐のまほろば地区振興協議会リーフレット「土佐のまほろば…散策ガイド」に、『長宗我部元親の信仰が厚く出陣にあたっては必ず先勝を祈願したという。八幡宮の宮司谷氏の祖である大神氏は、祭神とともに大和三輪山から土佐に移り、その子孫は谷左近で谷泰山、谷千城などを出して、土佐の名族に発展した。』と記されています。

384号線沿いの参道入口
参道入口にいる文久2年生まれの狛犬
鬣や尾に大きな渦がある土佐型の狛犬で、優しさ・可愛さは感じますが、優雅さは余り感じられません。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文久2年(1862)壬戌8月吉日建立)
参道入口に立つ一の台輪鳥居
参道の様子
参道を塞ぐように置かれている磐座?
参道途中に立つ二の鳥居 鳥居に掛かる額
二の鳥居脇に聳えるご神木
真っ直ぐ北に向かって200m程伸びる平坦な参道と、其の後の石段参道が始まる様子
境内社:恵美須神社
石段の参道に入ってすぐ右側に「恵美須神社入口 約東へ30m」と書かれた案内が立っています。
恵美須神社上の石段参道の様子
境内社:山の神様
石段を上がり始めて約100m、左側に「山の神様(大山祇大神)入口西へ約90m」と案内があり、細い獣道のような参道を行くと新旧併せて4社殿が建立されていました。
山の神様から境内へと続く石段の参道。境内下部は結構な急登になります。
境内入口に立つ三の台輪鳥居
一の鳥居から境内までの距離は約400m、高低差180m。整備された参道ではありますが、昔の石段で石がゴツゴツと足の裏に当たり、歩幅も一定ではなく、一日の体力を使い果たしてしまったようなとても疲れた参道歩きでした。が、苦労した分、神様がお願い事を聞いてくださるのでは無かろうか…と勝手に期待しております。
境内の様子
清々しい境内はよく手入れされ、社殿も大変立派な造りです。
大きく落ち着いた拝殿
三間社流造の本殿
本殿木鼻・龍
本殿脇障子
七社が祀られる合社 四社が祀られる合社
祭祀場?
境内に咲く緋寒桜