御田八幡宮

室戸市吉良川町甲2413(平成19年3月30日)

 この神社は国道55号線・吉良川町信号から町に入ると、吉良川小学校のすぐ南に鎮座しています。背後に笠木山を控えて、楠などの聳える素晴らしい鎮守の杜の中に、明るく広々とした境内が開け、その杜に抱かれるように、立派な社殿や沢山の境内社が点在しています。全て浪花ですが、狛犬も3対もいました。

 主祭神:応神天皇、配祀:神功皇后、比盗_
 例祭日:10月15日
 境内社:八坂神社、山祇神社、星神社、竃戸神社、天満宮、琴平神社
 由緒:旧郷社で、吉良川八幡宮とも呼ばれています。創建は不詳ですが、明応5年(1496)には和食親忠が鳥居を造立し、天正12年(1584)、天正13年には橘氏によって社殿および伍所大権現が造立された記録が残っています。古来より吉良川地域の総鎮守で、江戸時代までは八幡山無量寿院神宮寺が別当寺でしたが、明治の神仏分離で廃寺となりました。
 西暦奇数年の5月3日に執り行われる「吉良川八幡神社・御田祭」は国の重要民俗文化財に指定される土佐の三大御田祭りとして有名です。土佐の三大御田祭りとは「吉良川八幡宮御田祭」(室戸市)「多ノ郷・加茂社の田遊び」(須崎市)、「仁井田郷の囃子田」(窪川町)をいいますが、御田祭は鎌倉時代に始められた全国神社祭典のうち、現在まで残っている数少ない祭りの一つです。拝殿を舞台に田植えから収穫までの稲作行事を演劇化し、田遊、田楽、猿楽など古風な能楽を演じ、芸能史的にも極めて貴重なものとなっています。演目は「女猿楽」「牛」「田植え」「酒しぼり」「魚釣り」など10以上からなっていますが、中でもクライマックスは 「酒しぼり」です。赤ん坊が産まれたとして神の子(木製の人形)を、子宝に恵まれない女性たちが奪い合うことから、子授けの祭としても知られ、日本三大奇祭の一つともいわれています。
 又、10月15日の秋の例祭には、国選定重要伝統的建造物群保存地区となっている町内を、提灯で飾り付けた4つの花台や船が巡幸し、夜にはその花台が境内に集合、順番に激しく回転する事により山車の提灯の灯りが乱舞し、幻想的な宵闇を満喫できるのだそうです。
(室戸市商工観光課HP参照)

神社入口
神社入口にいるこの社の最古参、文化7年(1810)生まれの浪花狛犬です。
団子っ鼻と尾の中央に付けられた渦巻きが可愛いですね。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文化7年(1810)5月吉日建立)
境内入口
境内入口にいる文化8年(1811)生まれの浪花狛犬。
小さな垂れ耳でやや潰れた顔、すっくと背筋を伸ばして姿勢の良い狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文化8年(1811)5月吉日建立)
大きな拝殿 流造本殿
境内社・八坂神社 境内社・山祇神社
境内社・星神社 境内社・竃戸神社
境内社・天満宮 境内の様子
境内社・琴平神社入口 琴平神社境内への階段途中にも狛犬が居ます。
境内社・琴平神社の階段途中にいる文久4年(1864)生まれの浪花狛犬。
吽には角が付いており、筋肉質で若々しい感じがする狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文久4年(1864)3月吉日建立)
琴平神社境内への急な階段 琴平神社拝殿
琴平神社本殿覆い屋 琴平神社前から見える土佐湾