薫的神社

高知市洞ヶ島5-7(平成19年3月31日)

 この神社はJR土讃線・入明駅の東南東約240mに鎮座しています。非常に狛犬が多い神社で、6対+3体もが境内のあちこちにバラバラに置かれていました。ここは曹洞宗の聖僧が神として祀られている怨霊鎮魂の社です。

 御祭神:薫的大和尚
 例祭日:7月29日、11月29日
 由緒:御祭神「薫的和尚」は長曾我部家の菩提寺曹洞宗祥鳳山瑞応寺第17世の住職で、「土佐のイゴッソウ」の元祖のような方です。希世の聖僧でしたが、藩主山内忠義の戒名に文字の間違いを指摘し、藩の重役より冤罪を受け投獄されました。けれど、信念を屈せず、食を断ちて抗議、寛文11年正月10日牢内で遷化しました。初め小高坂に埋葬しましたが、藩主、子女に怪異が生じ、山内家光善院の夢告で、享保12年瑞応寺の裏山に改葬。明治3年瑞応寺廃寺に際し、洞ヶ島神社として奉斎しました。のち昭和24年薫的神社と改称。当時の牢舎が保存されています。
(薫的神社公式HPより)

神社入口
入口にいる、建立年代不明の蹲踞と構えの組み合わせ狛犬。
随分おでこちゃんで、朴訥な感じがする狛犬です。
阿は右前脚を岩の上に置き、吽は中国雑伎団のように身体の柔らかい子ですね〜。
狛犬の拡大写真はこちらで
こちらも入口にいる明治36年生まれの蹲踞と構えの組み合わせ狛犬。
吽はやや上を睨み、阿はやや下向きで、お互いを見つめ合っているようです。
鬣の大きな渦と、尾の大きな渦の絡み合いが特徴です。
 狛犬の拡大写真はこちらで
(明治36年(1903)10月吉日建立)
拝殿 拝殿内の様子
拝殿の彫刻、龍の絡み方が凄いですね〜。
本殿 境内社・白椿神社
境内社・厳島神社
境内社・天満宮 境内社・稲荷神社
境内社二社
建立年代不明の狛犬ですが、阿吽共に相当ダメージを受けたみたいです。特に阿は顔面の右半分が欠けています。全体的に装飾的な狛犬なので余計に痛々しいですね。
大正5年生まれの一対ですが、きちんと並べて置かれず、境内隅に別々の方向を向いて置かれています。三角形が二個重なったような鼻が面白いですね。鬣は殆ど線書きで、尾は江戸流れのような造りです。
(大正5年(1916)5月建立)
垂れ耳で大きな眼をした狛犬で、この子達も建立年代が不明です。
阿は鼻先が大きく欠けています。
建立年代不明の小さくとも威厳のある狛犬さん。
阿は薄くコンクリートが吹き付けられています。
境内のあちこちで見かけた、一体だけの狛犬達。
(左の狛犬は明治3年9月建立です)