若宮神社

横須賀市久比里1-4-11(平成22年5月3日)

東経139度42分30.8秒、北緯35度13分47.43秒に鎮座。

 この神社は平作川に架かる夫婦橋北詰の北約160mに鎮座しています。境内の中央に大銀杏が聳え、社殿は後方二段階の石段上に建立されています。二の鳥居が立つ中境内には建立年代不明の堂々たる狛犬もいます。明るい境内には境内社や神輿庫などと共に、珍しい砲弾が飾ってあり、旧鳥居の丸柱や扁額も大事に保存され、行き届いた整備と共に、古い物を大事にしてくださる尊いお気持ちも伝わってきました。

 御祭神:仁徳天皇、大穴牟遅神、葦原色許男神他、相殿:天照大神、大物主命
 祭礼日:8月1日か7月最終日曜日
 境内社:八雲神社、稲荷神社、金比羅神社、木ノ宮神社、神明社、水神社、浅間社
 由緒:千葉之介常胤(鎌倉時代の武将)の子孫である臼井宗左衛門尉が、享保四年(1531)に鶴岡八幡宮にある鶴岡若宮明神の分霊を、久比里の二度山(み堂山?)に遷し奉って、産土神(氏神)としておまつりしたのが始まりです。
 御神体は木造立像です。現在の社殿は昭和60年に建立されたもので、権現造りになっています。そして社殿下には、「久比里」という地名のもとのなったといわれている、古来より里人の信仰篤かった「くびれ石」が安置されています。
 又、勝海舟が書いた篇額が所蔵されています。
 例祭日は、昔は旧暦6月1日で、良く雨に降られたので「久比里の下駄祭り」と言われましたが、後に8月1日となり、現今ではこの日か、7月最終日曜日となっています。
(「若宮神社の栞」より抜粋)

社頭
境内入口に立つ台輪鳥居 社号標
参道・境内の様子
境内に立つ二の鳥居
中境内にいる建立年代不明の狛犬
台座には昭和10年8月・石工・石平と書かれていますが、明らかにこの狛犬の建立年代とは異なると思われます。又、狛犬は幾つかの類似点はありますが、全体的な彫り、瞳、胸や筋肉の張り方、爪の彫り方、鬣や尾の滑らかさなど、阿吽の様相が余りにも異なります。建立年代が異なるか、同時期だとしても石工さんが違うのではないかと、参拝時には考えていたのですが、この地域では東西叶神社の狛犬の例もあるように、阿吽を雌雄としてその特徴を鑑み、造りを大幅に変えることがあるそうです。この狛犬も、もしかしたらそういう考え方の元に作られているのかも知れません。どちらも堂々とした体格の、出来の良い狛犬だと思います。
狛犬の拡大写真はこちらで
拝殿
本殿
境内社:八雲神社・稲荷神社、
末社 「宝暦7年3月に建立された鳥居が風化してしまい、柱が折損して倒壊の恐れもあったことから、社殿再建の際に建て替えた。」と書かれていました。旧扁額には「若宮大神」と書かれています。
砲弾
神輿庫と神輿
御神木・大銀杏