愛宕神社

つくばみらい市小張(平成18年8月19日)

 この神社は127号線・谷田部小張線に面して鎮座しています。
 碑文によると、「当社は小張城主只越山城守善久公が、天正9年(1579)に創設され、御神体は軻遇突智命を祀り、小張城の守護神として藩民の幸せを祈願したと伝えられている。(抜粋)」とあります。その他ここにはもう一基「国指定重要無形民族文化財・綱火」の碑文がありますが、この伝統行事はこの地に三社と、愛知県などに伝承されている希少なものだそうです。
 綱火は、「あやつり人形仕掛花火」「三本綱」「三本綱からくり花火」ともいい、戦国時代の慶長8年(1603)に小張城主となった松下石見守重綱公が考案し、戦勝祝いなどで行われたのが始まりで、この社の「小張松下流」の名前はこれに由来します。現在は、繰り込み 手製の手筒花火を先頭に、馬鹿囃子を囃子ながら集落内を巡行し、神社への階段を一気に駆け上がり、手筒花火を社殿に吹きかけたり、神社境内に張り巡らした綱にぶら下げた人形を囃子にあわせて櫓から綱であやつったり、仕掛花火もあり、愛宕神社の祭礼の旧暦7月23日に火難を払い、五穀豊穣・家内安全を祈願して奉納されています。最初は、綱に人形をぶら下げ綱であやつるものでしたが、その後、人形に松明や提灯をつけ、また、花火を付けるようになったのだそうです。近隣にはこの社の他に高岡地区・愛宕神社「高岡流」、一言主神社の「葛城流からくり綱火」が伝承されています。( 伊奈の綱火参照)

神社入口 境内二の両部鳥居
境内三の明神鳥居
伊勢参宮記念碑
境内社・白山大神、大鷲大神
拝殿 拝殿内の様子
本殿覆い屋 神輿殿
万人講、青面金剛、疱瘡神など 境内入口を振り返る