別雷皇太神(べつらいこうたいじん)

水戸市元山町1-1-57(平成22年6月13日)

東経140度27分40.03秒、北緯36度22分33.97秒に鎮座。

 この神社は偕楽園駅の北約800mに鎮座しています。入口は342号線に面し、黄色い幟旗のはためく参道を行くと真っ直ぐ棒状に張られた注連縄を掛けた神明鳥居が建立され、石段を上がると境内入り口には大きなカエルさんがお出迎え。広々とした境内は明るく良く整備されとても綺麗です。正面には千鳥破風・唐破風付きの豪華な拝殿が建ち、幣殿、本殿と繋がった形で建立されています。拝殿前二は昭和2年生まれの堂々とした江戸流れ狛犬が居るのですが、残念なことに吽の方が植木に隠れてしっかりとは見えません。社殿右には境内社の淡島神社や鳶の人達が奉納した碑が建っています。

 御祭神:別雷命
 祭礼日:春期大祭・5月3・4日、秋期大祭・11月3・4日
 境内社:淡島神社
 由緒:第45代聖武天皇神亀元年(724)、常陸国主藤原宇合は、勅命によって蝦夷征伐におもむく際、東北地方鎮護の神として、京都の「加茂別雷神社」の御分祀を当地に祀ったことが当社の創始であります。
 現在の水戸地方における第一の古社で、御由緒によると、この地方を治めた佐竹氏、徳川氏の産土神として信仰され、特に雷難消除、武運長久の守護神として仰められてきました。
 将軍徳川家康公がこれらの御神札を拝受したこと、幕末には信徒の要請によって江戸へ御神幸されるという御神威で、「水戸の雷神さま」として関東一円に知られていました。
 明治維新の原動力となった桜田門外の変に先立って、水戸の浪士一統がひそかに成就の祈願をこめたことは秘録であります。
 大正13年関東大震災の復興を記念して開催された、東京上野の「電気博覧会」では、会場鎮護の神として、当社の御分祀が祀られ、開催後は東京(東京都)電気局の守護神として祀られ、当時の市電、市バスの全車輌に当社の御神札が奉斎されていました。
 現在では、我が国で最初に原子力の灯がともされた茨城県の東海村に遷されて電気、原子力の守護神として祀られております。
 御本社は昭和20年8月の水戸戦災によって、建造物をはじめ社宝、資料のすべてを焼失し、戦後の混乱期に御社殿、社務所等が再建されましたが狭隘となり、昭和43年秋に7年間の事業計画が完了、総欅造りの御本殿・幣殿・拝殿が新造されました。 (由緒書より)

社頭
参道の様子
社号標
「関東三雷神 別雷皇太神」
神明鳥居と真っ直ぐ棒状に張られた注連縄
境内入り口
境内の様子
拝殿前、昭和2年生まれの江戸流れ狛犬
この社は昭和20年8月の水戸戦災によって、建造物をはじめ社宝、資料のすべてを焼失した様ですが、石造物の狛犬は難を逃れたのでしょうか?昭和2年の貫禄十分な狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(昭和2年(1927)11月吉辰日建立)
千鳥破風・唐破風付きの豪華な拝殿
拝殿向拝下彫刻・鳳凰
拝殿目貫彫刻・龍
目貫彫刻木花・波間に遊ぶ小鳥
幣殿と本殿
境内社:淡島神社
もうずな 鳶碑
ご神木 賽銭箱に置かれているカエル君