佐志能神社

石岡市染谷(平成15年11月2日)

佐志能神社は笠間市と八郷町に一社ずつ、この近くには染谷佐志能神社と村上佐志能神社の二社があり、ともに龍神山の龍神(雨の神)をまつっている。染谷高龗の神(雌龍)、村上が闇龗の神(雄龍)である。二社とも創建年代は明らかではないが、農耕に不可欠な「雨の神」をまつることもあって、古くから付近の村人たちの信仰を集めた。染谷佐志能神社の本殿左手の屏風岩には、「風神の穴」と呼ばれる穴がある。この穴に指を入れると、雷鳴が鳴るまで抜けなくなってしまうという伝説があり、夏になると、ここから黒雲がまき起こって雷神が現れ、雨を降らせるという。毎年四月十九日には例祭があり、この時奉納される、染谷十二座神楽は、四百年の歴史をもつと伝えられ、現在まで残っている数少ない「里神楽」のひとつとして、市指定有形民俗文化財となっている。
昭和56年11月25日指定
石岡市教育委員会

十二座とは「12の演目がある」という意味で、次のような順序演出される。
まず祓い・四方固めの舞が「猿田彦の舞」、「矢大臣」、「長刀つかい」、「剣の舞」の4座で、悪魔祓いと清めの舞である。次に田楽舞が「豆まき」、「狐の田うない」、「種まき」、「巫女の舞」、「鬼の餅まき」、「みきの舞」、「えびすの舞」の7座で、豊作への祈りと感謝の舞である。最後は「天の岩戸」で、天照大御神を引き出し世の中の平穏、五穀豊穣を祈り、祝う舞である。演者は10人以上を要し、それぞれに「きら」とよばれる扮装をこらし、巫女の舞以外は仮面をかぶって無言の所作で表現する。楽器は大太鼓、小太鼓、鼓、笛、鈴などが使用される。神楽には多数の面が使用されるが、その中で昔のままのものは餅まきの鬼の面だけで、その他は後世に再調したもののようである。

標高209メートルの龍神山中腹に染谷佐志能神社があります。拝殿右手は切り立った崖になっており高所恐怖症の夫は近寄れず、仕方なく私が回り込んで写したので下手です。悪しからずご了承を。

神社入口

拝殿

下はトタン板で囲まれており木鼻狛しか見えません。