吉田八幡神社

常陸大宮市小田野172(平成19年6月10日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 神社は、国道293号線を常陸太田市方面に向かい、道の駅「みわ」を過ぎて間もなく、信号のある交差点を国道と別れて直進した左側にあります。昭和17年の狛犬が迎えてくれました。境内にある二本の巨木、三浦杉が有名です。杉の由来は、久寿2年(1155年)に、相模の豪族三浦大介義明が、那須野ヶ原の九尾の狐退治に行く途中、この神社に参拝して杉を植えたそうです。最初は鎌倉杉と呼ばれていましたが、水戸光圀公が参拝した際、謂われを聞いた公が「三浦杉」と命名したそうです。枝などの落下による事故防止のため、石段の通行は禁止され、遥拝所が設けられていました。

 御祭神:日本武尊、誉田別尊
 例祭日:旧暦3月15日
 由緒:社伝によると、大同2年(807)創建といわれている古社です。中世までは「八幡神社」でしたが、元禄8年(1695)、徳川光圀公が参詣の折に「吉田神社」と改め、昭和12年に現在の「吉田八幡神社」と改称されました。(「茨城高等学校史学部OB会のWebへようこそ!」参照)

社号標 神社入口
参道の石段の両側に林立する杉の古木
昭和17年生まれの江戸流れ狛犬。
大東亜戦争勃発後に建立されていますが、この子達はそんなに厳しい顔つきではなく、好感が持てます。阿は悪戯そうな子狛の頭を、吽は玉を押さえています。
(昭和17年(1942)建立)

県指定天然記念物・三浦杉
社伝では、久寿2年(1155)相模国・三浦大介義明が、下野国・那須野に棲息していた金毛九尾の悪狐退治に苦戦していた時この神社に祈願したところ、大神から一策を授けられついに誅伐できたといいます。そこでただちに御礼を言上、2本の杉を記念に植樹したと伝えられています。はじめは「鎌倉杉」といわれましたが、この話を聞いた徳川光圀公が「三浦杉」と命名したのだそうです。因みに、この九尾の狐が退治されたところは今では「那須の殺生石」として一大観光地になっています。
(樹齢・800年以上、幹周囲・10m、樹高・59m、枝下・28m)
遙拝所 拝殿
この拝殿内に文化年中(1804〜18)建立の旧村指定文化財の本殿が有り、祭礼時に一般公開されています。