亀森八幡神社

尾道市向島町兼吉723(平成20年3月24日)

東経133度12分19.21秒、北緯34度23分40.51秒に鎮座。

 この神社は317号線に面して鎮座していますが、県別地図には記載がありませんでした。
 境内手前の社地には大木が生い茂り、背後にも大きな森が見え、道路からチラッと眺めただけでも清々しい気分になれる神社です。
 参道に足を踏み入れると左右には同型の灯籠が立ち並び、境内は石垣が組まれた上にあり、正面には青々とした木々の中に大きな拝殿が建っています。拝殿に架かる注連縄も中々立派で、特に下から覘くと同心円状に何重にも藁が巻かれた円錐形で大きな〆の子は圧巻でした。本殿はどこから見ても木々の間に僅かに見える程度で全貌は良く分かりません。
 境内社も多数在り、綺麗な神楽殿、大きく立派な絵馬殿など種々の建物も手入れが行き届き、全体の雰囲気がとても清々しく清潔感に満ち、社号標にある縣社の社格も頷けます。

 御祭神:品陀和気大神、息長帯姫大神、市伎島姫大神、多伎里姫大神、多伎都姫大神
 例祭日:旧8月14〜15日
 境内社:式家神社、高良神社、祖霊社、山陽社、和霊社、秋葉社、旭社、村上社、稲荷神社
 由緒:宝亀元年(770)豊前国宇佐宮の分霊を勧請したのが創祀といわれています。後、石清水八幡宮の別宮となりました。後白河天皇の祈願所の宣旨を受け、以来公家、武家、領主などの崇敬するところとなり、毛利元就、小早川隆景よりの社領の寄進や、浅野家が入国してからは篤く崇敬を受けました。
 昭和2年、縣社に列しました。
 (「神社名鑑」より)
 向島の中心神社であり、因島村上氏が向島に進出した際に尾道水道に挑む北の岡島に「小歌島城」を築き制海権を確保した村上吉満が永禄元年(1558)にこの社を再興したという棟札が残っています。
 又、椿の名所としても知られ、境内には400本を超える椿が植えられ、初冬の11月から初夏にいたるまで、様々な椿が花をつけ、 半年にわたり椿の香りに包まれるそうです。

「とんど」「オハキ神事」案内はこちらで

社号標
「縣社 八幡神社」
神社入口
参道の様子 境内入口
拝殿前、文政10?年(1827)生まれの狛犬
建立年代の文政は読み取れたのですが、10年が読みとりにくく、ややあやふやです。吽には角があり、鬣や尾・脇毛など装飾的で、身体には波輪模様がくっきりと残り、首を上に伸ばして姿勢が良く、顔つきが美形の狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(文政10?年(1827)9月建立)
拝殿
拝殿内の様子

注連縄も中々立派で、左が末、右が本で、一般の神社と異なる左綯いです。
〆の子は円錐形で大きく、下から覘くと同心円状に何重にも藁が巻かれ、
外側に行くに従って長くなり、数本が長く垂れています。
木々の間に僅かに見える本殿
境内社:式家神社
境内社:高良神社
神輿庫
境内社:祖霊社
境内社:合祀神社
左から、山陽社、和霊社、秋葉社、旭社、村上社
境内社:稲荷神社
入口と境内の稲荷鳥居
明治38年生まれのお狐様
拡大写真はこちらで
(明治38年(1905)4月建立)
境内社:稲荷神社社殿 もう一つの境内社:稲荷神社社殿
絵馬殿 神楽殿
社殿左右の境内の様子
境内から入口を振り返る