西丘神社

邑楽郡板倉町西岡(平成18年5月18日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 この神社は、館林藤岡線を館林方面に向かい、除川信号を過ぎて間もなく、右折した西岡地区にあります。鳥居をくぐると年代不明の狛犬が迎えてくれます。拝殿前には、天保3年の狛犬です。境内には、赤城塚古墳があります。そこから出土した「三角縁仏獣鏡」が県の文化財に指定されています。

 この神社の創建は古く天慶7年(944)といわれています。境内の赤城塚古墳は古墳時代初期の首長の墓といわれ、直径30m、高さ3〜4mの円墳と推定されています。江戸時代の延宝5年(1677)に赤城神社の社殿を建てるため、古墳の墳頂部を平らにした時、石室が壊されたと考えられ、鉄刀や鉄剣とともに鏡が出土しました。鏡は「三角縁仏獣鏡」と呼ばれ県の文化財に指定されています。その赤城神社は現在西丘神社に合祀されています。赤城神社が合祀されたためでしょうか、子赤城明神とも呼ばれ、親しまれているようです。
 御祭神は雷電大神、赤城大神、天照大神、佐田大神(猿田彦大神)、浅間大神、稲荷大神、水神大神です。
 又、社叢は町指定天然記念物となっており、江戸時代建立と思われる素朴な狛犬が2対棲息しています。静かで悠久の歴史の重さを感じ取ることが出来る神社のようです。

神社入口と社号標 参道の様子
年代不明の狛犬。台座が低いので江戸時代のものかもしれません。
阿吽の身体の太さが結構違うように見えます。朴訥で、大人しそうな優しげな子達です。
境内の様子。
ここの社叢は町指定天然記念物となっています。
拝殿
拝殿の額。
左から「天照皇大神宮」、
中央は「郷社・西丘神社」 
雷電大神、赤城大神、天照大神
佐田大神、浅間大神、稲荷大神、水神大神
右は「雷電宮」、となっています。
(尚、佐田大神とは猿田彦大神の別称です。)
拝殿内から本殿正面を臨む
拝殿前、天保3年(1832)生まれの狛犬です。
阿は宝珠を、吽は髷のような角を付けています。
この狛犬は扁平な顔で短い顎髭に縁取られた四角い顔が特徴です。
体つきは円やかで、にこやかで素朴な優しい狛犬達です。
(天保3年(1832)建立)
本殿覆い屋 末社と石碑

境内の赤城塚古墳。県指定文化財の「三角縁仏獣鏡」が出土しています。