砥石神社

沼田市沼須町694(平成22年5月29日)

東経139度3分18.43秒、北緯36度37分51.81秒に鎮座。

 この神社は升形小学校の東北東約380mに鎮座しています。美観地区の周囲は整備され森がとても綺麗です。
 入口に立つ「正一位砥石大明神」の額が掛かる台輪鳥居を潜ると境内は右向きに造られ、すぐ右に堅牢地神碑、霊亀が置かれています。祭礼時に使用するのでしょうか、境内前面は広々として明るく、奥に信州高遠の石工によって組まれた石垣があり、社殿が建つ上の境内へ上がる石段が造られ、左右には異国生まれの狛犬が置かれています。
 上の境内すぐに社殿が建立され、その社殿前には同じく信州高遠の石工の作の明和4年生まれのはじめ狛犬がいて、私達が参拝を始めた頃、小さな女の子を背中に乗せて遊ばせていました。こんな光景からもこの社が地域の人達にとって親しみやすい神社であることが分かります。
 社殿左右には境内社や末社が多数祀られ、又、境内左手には県指定重要文化財の七重多宝塔に向かう石段が造られ、森の中に石仏や亀趺等と共に石製七重多宝塔があります。


 御祭神:倭建命
 祭礼日:4月3日
 境内社:神明宮、天満宮他多数
 由緒:当神社は、建治2年(1276)丸山(現在の愛宕山)に祀る。戸石宮又は飛石大明神と唱えり、神体は十一面観音なり。別当は泉流観音院金蔵寺(現在の農事研修所)である。
 天正12年(1584)丸山中腹に再建、元禄11年(1698)現在地に遷宮す。享保4年(1719)倭建命を祀り、正一位となり砥石大明神と唱す。
 鳥居、盥盤、亀趺、石垣、狛犬、七重多宝塔、灯籠等の石造物は、信州高遠の石工の作。鉄眼版一切経、沼須人形の文化財収蔵庫あり。

「由緒」案内板拡大写真はこちらで

社頭
入口に立つ台輪鳥居 鳥居に架かる額
「正一位砥石大明神」
境内の様子
境内入口に立つ堅牢地神碑 境内入口に置かれている霊亀
上の境内への石段参道脇にいる異国生まれの逞しい狛犬
上の境内へ上がる石段参道
上の境内入口にいる明和4年生まれのはじめ狛犬
阿吽の位置が反対で、お腹の下の刳り抜きが無く、胴長の体、潰れ気味の顔の中央には何本もの皺、線書きの鬚も付いています。尾は太めで短くお尻に張り付き、やや吊り目のアーモンドアイがこの狛犬の神社守護に対する律儀さやいじらしさを感じさせます。信州高遠の石工の作だそうですが、素朴な中にもシャープさが感じられる、大好きな狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(明和4年(1767)丁亥9月建立)
拝殿
本殿
境内社:神明宮、天満宮 覆い屋
境内社:神明宮 境内社:天満宮
末社群
境内社:天満宮 入り口と覆い屋
境内社:天満宮
末社群 末社群

鉄眼版一切経、沼須人形の文化財収蔵庫と碑
末社 御神木

境内から七重多宝塔へと上がる石段 七重多宝塔入口に立つ台輪鳥居
県指定重要文化財・七重多宝塔
七重多宝塔傍に置かれた石仏
七重多宝塔傍の灯籠 七重多宝塔傍の亀趺
七重多宝塔傍の三界萬霊等 七重多宝塔傍の末社