近戸神社

前橋市粕川町月田(平成18年1月27日)

【狛見倶楽部 佐野支部 クマちゃん通信員より】
 昨日ロウバイを見に桐生市(旧新里村)の山上城跡に行き、その後、前橋市(旧粕川村)の神社に向かいました。
 境内入口に狛犬が居ましたが、年代の記載はありませんでした。本殿の裏には、たくさんの石の祠があります。それと「石造六地蔵殿」と云うものがありました。神社には、重要無形民俗文化財の獅子舞が伝承されているそうです。一度見たいと思いました。
 これで終りかな思っていたら、境内の端の方に狛犬さんが仲良く並んでいます。説明板によると、かなり古い狛犬でした。

 この神社は上毛電鉄・粕川駅の北北東約1.5km、粕川温泉や吉沼の南に鎮座しています。
 前橋市には同名神社が何社かあり、いずれも上野国二之宮・赤城神社の里宮です。この赤城神社の分社は、群馬県内に118社、全国的には334社を数えるといわれています。(「平成祭データ」より)
 主祭神は大己貴命、豊城入彦命ですが、創建は不詳です。しかし本社の赤城神社は式内社ですし、境内の六地蔵石殿は暦応5年(1342)建立の銘が入っており、神事「月田のささら」と呼ばれる獅子舞や「お川降り」が600年の伝統を誇るといわれていますので、結構な古社であると思われます。

神社入り口 拝殿
拝殿正面と神社名額 素晴らしい顔立ちの木鼻狛犬
チョット潰れた顔のしょうわ狛犬
流造り本殿
本殿の裏のたくさんの石祠末社
お堂に見立て、四柱造りの屋蓋を乗せた塔身の正面及び両面側に、2体ずつ計6体の仏像が浮き彫りに刻まれています。安山岩製で背面には暦応5年(1342)2月18日、幽阿弥陀仏という者が建立したという銘があります。南北朝時代の石造物です。
      県指定無形民俗文化財・月田近戸神社の獅子舞(境内案内板より)
「月田のささら」と呼ばれ、近戸神社の例祭に奉納されています。前橋市指定無形文化財に指定されており、その歴史は境内に立つ獅子舞奉納600年記念の「獅子連顕彰碑」が物語っています。獅子舞は獅子掛り少年三人、笛掛り青年六人、歌掛り壮年四人の獅子連により、華麗な万燈を中心に約一時間踊ります。
 舞は近戸神社の社前や外宮の境内などで奉納されます。数種類の舞や舞曲(笛)は口伝であり、今日まで一度も絶えることなく奉納されているそうです。
 以前は8月31日と9月1日に行われていましたが、近年は8月の最終土曜日に開催されることとなりました。
 この他この神社には、全国的にも珍しい「お川降り」神事が伝承されており、これは粕川畔の別宮まで神輿の渡御が奉じられ、神官により「濁酒流し、酒粕流し」の神事が行われるものです。


熊さんが茨城県の雀神社に続き、またもや群馬県最古の狛犬を見付けて、写真を送ってきてくれました。こんな狛犬達を、実際にご自分の目で見られて羨ましい限りです。和犬のような顔をした素朴な造りの狛犬ですが、阿の顔が欠けてしまったのが返す返すも残念でなりません。背中や尻尾の模様がきちんと残っているので、地震か何かの不慮の事故で壊れたのでしょう。案内では室町時代(1338年頃-1573年頃)建立とありますから、参道狛犬としては、このサイト中では東大寺に続いて二番目に古い狛犬と云うことになりました。熊さん、ヤッター!!
(室町時代(1338年頃-1573年頃)建立)


【熊さん談】桐生市(旧新里村)の山上城跡にあるロウバイ。咲き始めていましたが、見頃は、もう少し先でした。
【ヨッシー書き込】テレビでは今年のロウバイの見頃は2月中旬といっていました。この花は清楚な感じの可愛い花ですが、何といってもその価値は香りにあります。画面から芳香が出てこないのが残念です。
嗚呼〜、今年はこのお花にはお目にかかれないかも…(*´д`*)ハァ。
その後、熊さんがまた和蝋梅(わろうばい)の写真を送ってくれました。余りに綺麗なので追記しました。
狛犬の拡大写真はこちらで