沢渡神社

吾妻郡中之条町上沢渡(平成22年5月23日)

東経138度46分5.54秒、北緯36度37分18.35秒に鎮座。

 この神社は沢渡温泉の北、沢渡温泉病院の西に鎮座しています。
 温泉街をぶらぶら歩いていると、道路脇に石段があり、「沢渡神社 遊歩道入口」の案内板が立っています。ここから人家の脇を通る石段参道が続き、やがて参道は左に曲がります。緩い坂を上がると、境内へは又もや石段を上がる事になります。境内前面は広々としており、後方の社殿が建つ辺りは、大銀杏や杉、紅葉などの広葉樹が競い合うようにして大きな森を形成しています。その森の中に赤い屋根の拝殿、本殿が建ち、静かで清々しい雰囲気ですが、色彩的に対比がとても綺麗に感じました。又時期も丁度よかったのでしょう、躑躅や、クマガイソウのお花が素敵でした。
 この社は古来から病の治癒を祈願する湯治客で賑わっていた様ですが、境内には万葉歌碑、福田鉄鞋詩碑、双体道祖神等が見られます。

 御祭神:大巳貴神、少彦名命他19柱
 祭礼日:1月14日・大祭「鳥追い祭り」
 由緒:沢渡神社は建久2年(1191)に大巳貴神(大国主神)の分霊を勧請したのが始まりと伝えられています。
 当時は境内下にある沢渡温泉の湯治客が頻繁に参拝に訪れて賑ったそうです。沢渡温泉は古くから開かれていたと言われ、奈良時代に編纂された万葉集での「さわたりの・・・」は沢渡温泉の事だと推定されています。
 境内には江戸時代に建立された万葉歌碑があり「さわたりの てこにいゆきあい あが駒が あがきをはやみ こととはず来ぬ」と刻み込まれています。
 又、鳥居脇には寛保3年(1743)の銘が刻まれた双体道祖神が町境から移されています。
(「群馬県WEB観光案内所」より)

温泉街にある参道入口
石段参道
石段が終わると、参道は左に曲がります。ここから境内へは又もや石段を上がる事になります。
境内入口に立つ明神鳥居 鳥居に架かる額
境内の様子
社殿が建つ上の境内入口
拝殿
本殿
万葉歌碑
『左和多里の 手児にい行き逢ひ赤駒が 足掻を速み 言問はず来ぬ』
(さわたりの てこにいゆきあい あがこまが あがきをはやみ こととはずきぬ)
福田鉄鞋詩碑
庚申塔 寛保3年(1743)の銘が刻まれた双体道祖神

沢渡温泉復興の恩人
町田浩蔵顕彰碑
参道脇に聳える御神木・大銀杏
御神木・大銀杏 御神木・大銀杏
拝殿前から境内入口を振り返る
付近に咲いていた珍しいクマガイソウの群落