犬成神社

市原市犬成713(平成20年3月2日)

東経140度11分37.8秒、北緯35度29分24.21秒に鎮座。

 この神社は犬成城主郭の北約400mの台地先端部の高所に鎮座しています。社の鎮座する場所は、犬成城の物見砦ではないかといわれているそうです。
 参道は約400m、遠目にも目立つ杉の神木を筆頭として周囲は深い森を形成しており、境内も含めてまるで深山幽谷に足を踏み入れた感じがする神社でした。参道脇には境内社が二社有り、その後中間地点あたりに、朱の両部鳥居が建立されていました。そこから又約200m、境内にたどり着くと周囲は崖状になっており、豊かな鎮守の杜に囲まれた空間は静寂に包まれ、嘉永7年(1854)生まれの江戸流れ狛犬にしっかりと護られています。落ち着いた色彩の朱が主体の拝殿・本殿は、周囲の景色と見事に解け合い、この見事な杜に鎮座するに相応しい雰囲気を保っていました。

 御祭神:大山咋神
 由緒:犬成の産土神で、かつては山王宮と呼ばれていた様ですが、案内が無く、勧請年月・縁起・沿革等は全て不明です。

神社入口 参道の様子
参道脇に建つ境内社 参道途中の朱の両部鳥居
未だ参道は続きます 境内脇のご神木
境内の様子
拝殿前の嘉永7年(1854)生まれの江戸流れ狛犬
鼻先が欠ける阿は殆ど口を開けて居らず、上向きで親に甘える子狛を連れています。身体の割に顔が小さく、猫背というか、元の石の形を彷彿とさせるほど、めいっぱい石の大きさを利用した造りです。浅い彫りですが、鬣の流れは複雑に造られています。
狛犬の拡大写真はこちらで
(石工・安藤佐平治 嘉永7年(1854)11月吉日建立)
拝殿 拝殿に架かる額「山王宮」
本殿