秋田諏訪宮

仙北郡美郷町六郷本道町19(平成22年8月18日)

東経140度32分47.22秒、北緯39度25分14.98秒に鎮座。

 この神社は奥羽本線・飯詰駅の北東約3km、中央行政センター北に鎮座しています。
 この社の鎮守の杜は主として境内右側に広がり、その中に境内社が点在しています。神橋を渡り、板〆の注連縄が架かった両部鳥居を潜ると境内で、左側が駐車場、右が杜になっています。狛犬が護る参道を行くと二の鳥居が立ち、その奥に大きな入母屋造りの拝殿、流造りの本殿が建立されています。境内最奥左には「心」の字を模った四つの清水が清らかな水を渾々と溢れ出しています。

 御祭神:建御名方富命、八坂刀女命
 祭礼日:8月24日 、特殊神事:蟇目神事、かまくら竹打ち神事
 境内社:八坂神社、稲荷神社(二社)、松尾神社、豊受神社、愛宕神社、古峯神社、聖徳神社
 由緒:社伝によれば、延暦年間坂上田村麻呂が諏訪大神を奉じて東征の際、国家鎮護の祈りをこめて創建したという。
 建久年間には二階堂氏が出羽国六郷の地頭職を得て当地を管領し、建久3年には大規模の造営工事が施された記録がある。
 至徳年中二階堂氏は当地に下向し城を築くに及んで大きな集落を形成するに至り、当社を近隣20数ヶ村の総鎮守と定め、社殿を修復し社領を付した。この至徳年中に社家齋藤氏(当初は諏訪氏後に改姓)の祖(信州守護職諏訪氏三男)も当地に下向した。
 二階堂氏はやがて六郷氏と改姓し、兵庫頭政乗の代に常陸国に、つづいて出羽国本荘に遷封されたが、当社への崇敬篤く、毎年4月8日には代参を遣わし当社神符を城中に祀るを例とした。
 慶長7年佐竹義重が六郷城に閑居、六郷氏同様社殿を改築、社領を付し崇敬の篤きを示した。
 以後総鎮守として江戸期を通じ藩南部の中心地として発展した六郷町と共に栄え、明治14年明治天皇東北御巡幸の際には社家宅地に御小休所が造営された。
 明治41年神饌幣帛料供進指定、昭和28年神社本庁別表神社。
 2月15日の「かまくら竹打ち」の神事は無形民俗文化財に指定され、神苑の清水は全国名水100選の中の「六郷湧水群」の一つである。
(「秋田県神社庁公式サイト」より)

社頭
神社入り口
神橋と板〆の注連縄が架かった両部鳥居
社号標
参道・境内の様子
参道途中にいる建立年代不明の狛犬
前足の付け根に、ミサンガのように巻かれた感じの関節の表現がお洒落です。
狛犬の拡大写真はこちらで
参道途中に立つ二の両部鳥居
拝殿
拝殿目貫彫刻・龍
拝殿木鼻・狛犬
流造りの本殿
境内社:愛宕社 境内社
境内社 境内社:古峯神社
境内社 境内社
境内社 境内社
境内社 境内社
境内社が点在している鎮守の杜
諏訪清水(一心清水)
「一心清水」は境内内に「心」の字をかたどり、心の上を流れる伊勢堂川の筋を「一」に見立ててこのように呼ばれています。水底は砂地や砂利でよく澄んでいて、静かな水面の波紋によって湧き出し口が分かります。